認知症

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怒り、徘徊、幻覚にどう向き合うか ― BPSD治療の進化史【認知症まずはここからpart.5】

怒り、幻覚、徘徊…認知症の「周辺症状(BPSD)」にどう向き合ってきたのか。ハロペリドールから非定型抗精神病薬、そして副作用への警鐘。さらにヴァリデーション、音楽療法、抑肝散まで──薬物療法と非薬物療法の進化史をひもときます。BPSDへの対応は、ケアの在り方そのものを問い直す歴史でもありました。現場で役立つ知識と視点を、歴史とともに振り返ります。
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もう一つの道 ― メマンチンと“興奮毒性”への挑戦【認知症まずはここからpart.4】

「脳のブレーキ」として登場した認知症治療薬メマンチン。そのルーツは糖尿病治療薬の研究にあった──。グルタミン酸の“興奮毒性”に着目し、NMDA受容体をターゲットにしたこの薬は、中等度~重度アルツハイマー病に新たな可能性を開きました。この記事では、作用機序、開発の舞台裏、臨床での使い分け、副作用、コリンエステラーゼ阻害薬との併用効果まで、メマンチンのすべてをやさしく解説。認知症治療が“重度”へと踏み出した歴史的転換点をたどります。
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記憶を守る ― コリンエステラーゼ阻害薬の登場【認知症まずはここからpart.3】

「母が自分を忘れた」──その痛みが、日本初の認知症治療薬ドネペジルを生んだ。アセチルコリン仮説に基づき、コリンエステラーゼ阻害薬が次々と登場した1990年代。記憶を守るために開発されたドネペジル、タクリン、リバスチグミン、ガランタミンの背景と臨床的な意義を、開発者の想いや作用機序、医療現場でのインパクトとともにやさしく解説。治療薬ゼロの時代から「希望を処方できる時代」へ──その転機を知る物語。
認知症

薬のなかった時代の認知症への対応【認知症まずはここからpart.2】

治療薬のなかった時代、認知症の人々はどう扱われていたのか?精神科病院での現実、ロボトミーや電気ショックといった過酷な「治療」、家族による介護、非薬物的な支援の工夫まで──ケアが主役だった時代の実態をたどります。
認知症

認知症は、いつから「病気」になった?【認知症まずはここからPart.1】

かつて“老化現象”とされた物忘れは、どうやって「認知症」という病名になったのか?アルツハイマー病の発見、そして「痴呆」から「認知症」への歴史的転換を、専門的かつやさしい語り口でひも解きます。認知症の本質を見つめ直す連載第1回。
認知症

“そわそわしてきたら使う”って本当?リスペリドン頓用の正しい共通認識とは

BPSDに対するリスペリドン頓用の適切な使い方を、ガイドライン・薬物動態・現場視点から解説します。
認知症

「抑肝散って効いてますか?」と聞かれたら “ふわっとした漢方”を見える化する薬剤師の仕事術

認知症でよく使われる抑肝散。その効果が“見えづらい”理由と、薬剤師ができる評価・共有の工夫を歴史と共に解説します。
統合失調症

エビリファイからレキサルティへ。違い、知ってる?

エビリファイとの違い、語れますか?部分作動薬レキサルティの設計思想とBPSDへの適応を薬剤師視点で解説。
認知症

“使いやすい薬”の裏には、静かな逆張りがある――アリピプラゾール開発小史

アリピプラゾールが“使いやすい”とされる理由を、薬理作用・開発哲学・現場での使われ方から多角的に読み解きます
認知症

BPSDと抗精神病薬、「効いている」の判断、できていますか?

BPSDの抗精神病薬。「効いている」と「効きすぎ」の境界を見極める力とは?薬剤師がBPSD治療で副作用と向き合い、継続か報告かを判断する“天秤の技術”を解説します。